おしゃぶりって何歳くらいで止めさせた方がいいの?そろそろ卒業させた方がいいのかなぁ…。
赤ちゃんがご機嫌斜めのときや寝かしつけのときにあると便利なおしゃぶりですが、一体何歳くらいまで使っても良いのか気になりますよね。
- 「おしゃぶりすると歯並びが悪くなるって聞いたし、早めに卒業させた方が良いのかなぁ。」
- 「寝かしつけの時に助かってるけど、いつまでもおしゃぶりに頼るわけにもいかないよね。」
など、おしゃぶりをやめさせるタイミングに悩むママパパは少なくありません。
おしゃぶりのやめどきについて調べてみると
大体2歳頃までにやめさせるのが理想的ということがわかりました。
ただ、あくまで理想的な年齢というだけで、卒業のための準備は早い段階から少しずつ始めるのがベストです。
他にも、おしゃぶりの使い方って意外と謎だらけ。
この記事では
- おしゃぶりは何歳まで使う?
- おしゃぶりの使用率ってどれくらい?
- おしゃぶりを使うメリットとデメリット
- 意外と簡単!おしゃぶりのやめさせ方
についてまとめています。
おしゃぶりを卒業させるタイミングに悩んでいる人はもちろん、これからおしゃぶりを使ってみようと考えている人も、ぜひ参考にしてみてください。
おしゃぶりは何歳まで使う?
2歳までにやめさせるのが理想的
泣いている赤ちゃんを落ち着かせるのに便利なおしゃぶりですが、
大体2歳頃までには卒業させた方が良いとされています。
日本小児歯科学会のホームページにも、2歳過ぎにはやめられると良いと明記されているので、一つの目安として頭に入れておくと良いかもしれません。
離乳が完了して口の働きが「吸う」ことから「かむ」ことへと移行してくると、おしゃぶりもそろそろ卒業の時期を迎えます。乳歯の奥歯が生えてくる1歳半頃からやめる準備を始めて、2歳過ぎまでにはやめられるといいですね。
引用元:日本小児歯科学会|こどもたちの口と歯の質問箱
ただ、何歳までにやめさせるべきかは人や国によっても見解が分かれます。
欧米では、5歳でもおしゃぶりをしている子どももいるそうなので、あくまで理想的な年齢として捉えておきましょう。
3歳までにやめないと歯並びや噛み合わせに影響あり
3歳までにおしゃぶりをやめさせれば、歯並びやあごの発達への影響はほとんどないと言われています。
ただ、3歳をすぎてもおしゃぶりを継続して使っていると、
- 永久歯の歯並びが悪くなる
- 前歯が徐々に出てくる(出っ歯になる)
- 前歯の上下が噛み合わなくなる
- 歯と歯の間に隙間ができる
といった悪い影響が出てくる可能性があります。
おしゃぶりをしていた子ども全員にこの症状が出るというわけではありませんが、リスクを考えると3歳までの卒業が必要なのではないでしょうか。
1歳半を過ぎたら少しずつ使用頻度を減らす
おしゃぶりは、寝かしつけのときや泣きやませたいときに非常に便利なアイテムですが、いつかは卒業の日が訪れます。
卒業の日にスパッとやめられれば問題ありませんが、実際は上手くいかない人がとても多いです。
そのため、少しずつでも使用頻度を減らすことでおしゃぶりへの依存度も下がり、比較的やめさせやすくなります。
できれば、やめさせたい時期の大体3ヶ月~半年前くらいから使用頻度を減らしていくようにしましょう。
ちなみに、私は子どもが1歳になるとき(保育園入園のタイミング)にはおしゃぶりをやめさせたかったので、生後8ヶ月頃から使用頻度を減らすようにしていました。
おしゃぶりの使用率ってどれくらい?
赤ちゃんの2人に1人はおしゃぶりを使っている
ベビー用品を数多く取り扱っている「コンビ(Combi)」の調査データによると、おしゃぶりを使っている赤ちゃんは約48.1%と発表しています。
うちの子はおしゃぶりを使っていましたが、周りにはあまりおしゃぶりを使っている子がいなかったので、この結果には少し驚きました。
赤ちゃんの約2人に1人はおしゃぶりを使っているって、意外と多いですよね。
また、この調査結果によると、赤ちゃんの授乳状況によっても使用率に大きな違いがありました。
使っている/使っていた | 使っていない | |
母乳派 | 39.3% | 60.7% |
ミルク派 | 68.6% | 31.4% |
ミルク派の赤ちゃんは哺乳瓶に慣れているので、このような結果になったのではないかと考えられているようです。
使用タイミングは「機嫌の悪い時」が6割以上
ベビー用品を取り扱う「ピジョン(Pigeon)」が行った「どんなときにおしゃぶりを使っていますか?」といったアンケート結果では、「理由がわからず泣いている、ぐずっているとき」と答えたママパパが6割以上にのぼったそうです。
「理由がわからず泣いている、ぐずっているとき」が、66.5%でトップ!おなかは空いていない、おむつも濡れていない、暑くも寒くもない、それなのにどうして泣いているの!?というときに、おしゃぶりを使ってチュパチュパしているうちに自然とご機嫌がなおってきた……という経験があるママも多いようですね。
引用元:ピジョン(Pigeon)公式ホームページ|ママグラフィック
「赤ちゃんが泣いている理由がわからない」って、子育てあるあるですよね。
どうしていいかわからないときの一つの対処法として、おしゃぶりを使うのも良いかもしれません。
海外ではほとんどの赤ちゃんがおしゃぶりを使用している国も
日本では使うことに賛否両論あるおしゃぶりですが、海外を見るとほとんどの赤ちゃんがおしゃぶりを使っているといった国も珍しくありません。
アメリカやフランスでは、おしゃぶりを使うのは当たり前で、病院側からおしゃぶりの使用を薦められることもあるようです。
もちろん、アメリカやフランスでもおしゃぶり否定派は一定数存在しますが、
- 安心感が得られることで、赤ちゃんが無駄に泣くことがない
- 指しゃぶりを防ぐことができる
- 誤飲による事故を防ぐことができる
といった理由から、おしゃぶりの積極的な利用を推奨する医師も多くいます。
おしゃぶりを使うメリットとデメリット
メリット①寝かしつけがスムーズ
おしゃぶりには入眠効果があるため、スムーズに寝かしつけをすることができます。
赤ちゃんは生まれつき「吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)」という、口に入ってきたものに強く吸い付く性質を持っています。
この吸啜反射は、心を落ち着かせる作用があるため、おしゃぶりを使用することで赤ちゃんは安心して眠りに就くことができるというわけです。
ちなみに、指しゃぶりをするのも同じ理由からです。
メリット②指しゃぶりを防ぐ
多くの赤ちゃんは、大体生後2ヶ月頃になると握りこぶしを口に含んだり、指をしゃぶったりするようになります。
この行動は、赤ちゃんにとって学習の一つでもあるので、無理に止めさせる必要はありません。
ただ、よだれでベタベタになった手だと衛生面が心配ですよね。
その点、おしゃぶりは洗ったり消毒したりすることが可能なので、安全に使えるアイテムだと言えます。
メリット③鼻呼吸が身に付く
鼻呼吸は、口や舌の筋肉が鍛えられ、あごの発達に良いと言われています。
また、鼻呼吸がしっかり身に付くことで、風邪を引きにくくなる効果もあるのだとか。
おしゃぶりをすることで、赤ちゃんは自然と鼻呼吸を身に付けることができます。
デメリット①歯並びが悪くなる可能性がある
長時間おしゃぶりを使用すると、歯並びに悪い影響が出ると言われています。
日本小児歯科学会も、「おしゃぶりの使用が続くことにより、歯並びや噛み合わせが悪くなるといった問題が生じやすくなる」といった注意喚起を行っています。
2歳を過ぎて奥歯のかみ合わせができた後もおしゃぶりの使用が続くと、歯ならび・かみ合わせに影響がでやすくなり、また唇の閉じ方や舌の使い方にも問題が生じやすくなります。
引用元:日本小児歯科学会|こどもたちの口と歯の質問箱
ただ、指しゃぶりに関しても、「歯並びや噛み合わせが悪くなる」といった発表が厚生労働省よりされています。
指にタコができるほどの過度の指しゃぶりは、あごの発育障害や、歯ならびやかみ合わせが悪くなる原因となります。むりに指しゃぶりをやめさせるのではなく、声をかけたり、一緒に遊んだりしてあげましょう。
引用元:厚生労働省|育児のしおり
おしゃぶりもダメ、指しゃぶりもダメ、というのもなかなか難しいかもしれませんね。
出っ歯になりにくいおしゃぶりもあるので、気になる人はチェックしてみてください。
デメリット②発語の機会が減る
赤ちゃんは、生後2ヶ月頃から「アー」「ウー」と言った発声(クーイング)をするようになり、早い子だと9~10ヶ月頃には言葉を発し始めます。
しかし、おしゃぶりを使うと口が塞がれてしまうため、声を発する機会が減る心配があります。
言葉の発達のためにも、長時間の使用は控えるようにした方が良さそうですね。
デメリット③何でも舐めるといった学習の機会が奪われる
赤ちゃんにとって、何でも舐めることは成長する上で重要な行為の一つです。
赤ちゃんは、物を舐めることによって、それがどんな物なのかということを確認しています。
けれど、おしゃぶりをしてしまうと、せっかくの学習の機会が奪われてしまう可能性があります。
「おしゃぶりは寝かしつけのときだけ」など、自分でルールを決めて使うようにすることで、影響を最小限に抑えることができます。
意外と簡単!おしゃぶりのやめさせ方
子どもにはおしゃぶり卒業を事前に伝える
おしゃぶり卒業を決めたら、子どもには「〇日からおしゃぶりは無しだよ」など、事前にやめることを伝えるようにしましょう。
事前に伝えることで
- 子どものストレスを和らげる
- ママパパの覚悟が強まる
といった効果があります。
また、おしゃぶりをやめる当日になったら、おしゃぶりは隠すようにしてください。
見えると欲しくなってしまうため、いっそ捨ててしまっても良いかもしれません。
筆者は、保育園の入園日に合わせておしゃぶりを捨てました。捨てることで「もうやるしかない」という気持ちになったので、本気で卒業させたい人はぜひ試してみてください。
やめると決めたら後戻りしない
おしゃぶり卒業には、強い意志が必要です。
- 「こんなに大泣きするんだったら、卒業はもう少し先でもいいか。」
- 「おしゃぶり欲しがっているんだから、少しくらいいいよね。」
といった気持ちがあると、いつまでもやめさせることができません。
やめると決めたら、心を鬼にしておしゃぶり卒業に取り組みましょう。
大丈夫です!辛いのは今だけ、頑張れば数日で成功しますよ♪
寝かしつけが上手くいかない場合は少し放っておいてもOK
おしゃぶり卒業を決めても、最初はなかなか上手くいかない場合がほとんどです。
初日は特に、おしゃぶりがないことで赤ちゃんは精神的に不安定になってしまい、ギャン泣きが続くといったことも珍しくありません。
ただ、あまりにも大泣きされてしまうと、ママパパも疲れてしまいますよね。
そんな時は、少し赤ちゃんから離れて休息をとってみましょう。
空腹が満たされていてオムツもきれいな状態であれば、少しくらい放っておいても大丈夫です。
寝かしつけや夜泣きに困っている人は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。
【まとめ】おしゃぶりは短時間の使用を心掛けましょう
要点のまとめ
おしゃぶりは、大体2歳頃までにやめさせるのが理想的です。
ただ、卒業のための準備は1歳半を過ぎた頃から少しずつ始めるようにして、遅くても3歳までには完全にやめられるようにしましょう。
また、おしゃぶりをやめさせるコツは下記の通り。
- 子どもにはおしゃぶり卒業を事前に伝える
- やめると決めたら後戻りしない
入眠グッズとして非常に便利なおしゃぶりですが、頼り過ぎることなくルールを決めて使うようにしましょう。
また、おしゃぶりをしていないときは、発語を促したりスキンシップをとったり親子の時間をたっぷり作るようにしてくださいね。